講演準備中。

週末の講演準備中につき、昨年書き上げたものの、編者からのその後の督促が無いため、最終調整していない120枚の原稿「大航海時代とアジア」を読み直してみました。
久しぶりに読むと、なんだか新鮮。
結文は、最近キリシタン研究について言及した記事とも主張が重なるので、ちょっと抜粋して掲載してみます。

しかし、一六世紀にヨーロッパ人を迎え入れた諸地域の歴史を多少紐解きながら、大航海時代を振り返ってみると、《支配者》となり得たのは、南北アメリカのように、元々土地に対する人口がまばらで、しかも原住民が新たに持ち込まれた病原菌等によって壊滅に近い状態に陥った地域に限られる現象であるとわかる。ポルトガル人のアジア進出は、イスラーム勢力への対抗意識から、覇権を確立する意図がなかったわけではないにせよ、結局のところ各地域の政情によって、その影響力の大小は大いに左右された。支配地域を拡大できた時代や場所もあったが、実際のところ、主権が確立できていたのは、諸王国の港町の、しかもごく一部の地点にすぎなかった。極論的に言うと、ポルトガルは《世界》の支配者にはなり得なかったのである。アメリカ大陸に関しても、スペインという「国家」がそのヘゲモニーを確立し得たと言えるかというと、大いに疑念が残る。大航海時代の世界各地における「スペイン人」、「ポルトガル人」の活動に関して、スペインやポルトガルといった「国家」との連動性は、後のヨーロッパ重商主義国家と比較すると、圧倒的に希薄であり、むしろ各現象の決定的要因は、移住者と現地社会との関係性にあった。」




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by mihokodesousa1 | 2015-03-09 15:43

南蛮貿易、大航海時代、マカオ、長崎など


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