女性研究者のワークライフバランス 2

同じテーマについて、以前にも書いたことがありますが。

子持ちの女性研究者が、世間から忘れられたくなかったら、学会活動で頻繁に顔を見せるか、さもなくば苦しくても執筆は続ける、の二択だと思います。
もう忘れられても良いから、育児をしっかりやりたい、という方は、どっぷりそれを前面に出すので良いと思います。ただしそんな贅沢は、テニュア付有職者限定で、そうでなくて、研究でいつかは身を立てたい院生、ポスドク、非常勤講師、任期つきポジションでは、そんな悠長なことは言ってられません。
「女性研究者の」といっても普遍化できず、やはりその在り方は、個人の置かれた環境に大きく左右されるのです。
いずれの場合でも必須なのは、イクメンの夫。夫がイクメンでないなら、ほぼ不要です。
次にあれば良いのは実家の助け。これがある女性研究者は結構多いです。精神的にもあるとないの差は大きい。保育園の送迎・夕ご飯まで、自分の両親がやってくれているという話も、ちらほら。それでは、いつ自分の子供と関わるんでしょうか。持っていない者のやっかみですが。
我が家は実家の助けは一切ありません。ですのでピンチのときは、シッターさんを頼みます。でもほとんどのシッターさんは初めて会う他人だから、自宅に帰ると、泣き喚いて憔悴し、お昼ご飯もロクに食べてなかった、ということがあります。そういうのを見ると、非常に罪悪感が膨張します。ですので、我が家は年に数回しかシッターさんを頼みません。夫婦ともに仕事がある週末は、大事な方を優先させ、他方は諦めます。どうしても頼まないといけないときは、家族それぞれ断腸の思いです。

子供がくれる幸せは絶大ですが、子供を抱えての研究生活が幸せと思ったことは一度もありません。歯を食いしばっての修行、にかなり近い感覚です。たぶんこれを乗り越えると、人間として一回り大きくなれると思います。

それほど恵まれた環境ではない中で、自分の精神をまともに保つには、どのようなステータスにいても、育児と仕事のバランスについて自分でルールを決め、基本的にそれにのっとって生活する、です。
私はこの状況になって、マタハラらしきものも経験し、結局自分がどんなに現役のつもりで、業績も人一倍頑張っていても、子持ちであることを理由に戦力外とみなされることがある、というのを理解しました。だから、土日は基本的に外では働きません。平日も時間が限られているので、他人のためのお仕事はしませんし、顔つなぎにも興味がありません。こういうスタンスで引きこもりとか、無愛想とか、集団の利益の向上に寄与していないとか言われても、全然構いません。その結果、PJから外されても、仕方ないと割り切れるようになりました。
もしこのテーマで悩んでおられる方が読んだなら、ひとこと。
研究者は、最終的には、組織やネットワークの力ではなく、自分の全力で残した仕事だけが残る、と信じてます。だから、どうやったら後に残る仕事が出来るか、それを自分の頭で全力で考えてください。結果を出していれば、必ず誰かが見てくれています。
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by mihokodesousa1 | 2015-05-08 23:16 | 日々つれづれ

南蛮貿易、大航海時代、マカオ、長崎など