映画『沈黙』について

ハリウッド映画『沈黙』がついにロードショーにこぎつけるということで、すでに日本では宣伝が喧しい状態です。
自分の授業では、まだ篠田版を使っています。原作にはない、ソフトエロなシーンがやや(というか結構)入っているので、そこは早送りにしますが、基本的にはセリフも、原作に忠実だと思います。
素人さん?かと思うロドリゴ役の俳優も、丹波哲郎の中途半端な外国人特殊メイクも、最初はものすごい違和感でしたが、何度も見ていると慣れてくる感じです。キチジロー役のマコ岩松が、個人的にはとても良いと思います。

さて、ハリウッド版トレイラーを見た限りの感想。やはり日本人監督の作品ではないことが、ほんのわずかなシーンの描写でもわかりました。とくに「キリシタンの群衆」に、切実さがなさすぎて、ツライ。まさにただの「群衆」。
主役はヨーロッパ人の宣教師だから、こうなってしまうというのは分かるのですが、原作の大きなテーマは、ヨーロッパ人宣教師個人の内面的な葛藤だけではなく、日本のキリシタンの本質と、ヨーロッパ人宣教師が「理想」化していた、日本のキリスト教状況との、激しいイメージ・本質落差であったりすると思うので、そこがほとんど描ききれていないように、「トレイラー」では見受けられました。

第二次世界大戦の日本軍と欧米人捕虜を描いたこれまでのハリウッド映画に、似た感じの作りなのでは?という印象です。また日本人の残虐指向が世界的に強調されてしまうかも。確かにこの時代の拷問は、想像を絶する残酷さですが。
本編が素晴らしい出来だったら、申し訳ありません・・・。あまりに期待が大きい分、本編の評価がある程度出て、心の準備ができてからしか見たくない、と思っています。DVD鑑賞になるかも・・・。
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by mihokodesousa1 | 2016-11-29 11:45

南蛮貿易、大航海時代、マカオ、長崎など


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