パリ外国宣教会文書館

外海のマリア図に関する史料が、やはり遠隔操作では入手できなっかたため、正月明けに急きょ、3日だけパリへ飛ぶことに。
本当に突然行くことを決めたので、出張申請もできず、私費渡航です。
私費渡航するからには、絶対に必要なものを入手したい、ということで、ツテを通じて然るべき方に、文書館への紹介状を書いてもらおうとしたのですが、諸事情により実現できませんでした。
断られ方が、ちょっとひどかったので、ショックのあまり呆然としたのですが、いわゆるカトリック教会のスーパーオーソリティの方が、代わりに紹介状を書いてくださることになり、ただただ感謝です。
ただし、今回閲覧希望の文書を収載するコデックスが、外国宣教会文書館の電子カタログには掲載されていないのが気になります。秘密文書系なのか、引用の仕方が間違っているのか・・・。
ともかく行ってみないと仕方ないので、気を引き締めて頑張ります。
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by mihokodesousa1 | 2014-12-29 14:05

小論と講演録

前回の記事に出ていた大先生というのは、ワン・グングー、パトリック・オブライエン、デビッド・フォー、ビリー・ソーなどの、いわゆる「グローバル・ヒストリー」の大御所先生方ですが、みなさん、非常に気さくです。
大規模なコンベンションだと、ひな壇の上にいて、近づくことも無理そうですが、小さな研究会だと、一緒にローカルバスに乗ったり、カフェでお茶したり、すごく和やかにお話できます。
気軽に話せるのは、本来こういう先生方が気さくなのと、私は彼らがどんだけ偉いか知らないので(偉いということは、周りの人の扱いでなんとなく分かる)、普通の年配の方と話している感覚だからなのかと思います。

最近、以下の小論と講演録が刊行されました。
どちらも、産後1ヶ月の頃に書いたものなので、この程度の内容なのは、許容範囲かと。
産後6ヶ月くらいは(ってことは最近まで)、思考回路が所々ショートしてますので、一行書くのも一苦労。
その苦労は、経験者にしか分かり得ないと思う。

●「適塾記念講演会 大坂・京都のキリシタンー受容における特徴から」『適塾』 47号、大阪大学適塾記念センター
●「【歴史手帖】パリへ渡ったキリシタンの聖画―外海の聖母マリア画が語るもの―」『日本歴史』799号

ついでに、少し前に戦国期~江戸初期の日本=シャム貿易についての小論を収載した次の本が刊行されました。
平尾良光・飯沼賢司・村井章介編 『大航海時代の日本と金属交易』思文閣出版。

歴史手帖の方は、去年から進めているパリカプチン修道会本部の外海のマリア像の話です。
外海のマリア15玄義図のオリジナルが原爆で焼失している以上、このマリア像は、外海の信仰対象の絵画として、非常に貴重なものです。
今回パリで、なんとか問題の記述がある原文書を手に入れようとしたのですが、実質滞在日数2日で、自分の報告以外に、ロン・ハリス報告へのコメンテーターも依頼されていたので、AMEPには行けず。その代わりに、会議中に知り合ったEHESSの日本史研究者の方に、AMEPへ資料を取りに行っていただく手配ができました。今月中に原文書コピーが入手できるはずです。この絵に関して、新たに2つの論考を準備中なので、なんとか間に合わせたいところです。

ロン・ハリス氏は、最近研究交流のある、イギリス資本主義史の研究者です。この本が世界的に有名らしい。私も日本語訳の方を買って読んでみました。
Industrializing English Law: Entrepreneurship and Business Organization, 1720-1844 (Political Economy of Institutions and Decisions)
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by mihokodesousa1 | 2014-12-10 13:47 | 研究業績

スーパーグローバル大学

この秋に文部科学省が発表した「スーパーグローバル大学」戦略構想というやつ。
大学組織の末端に生きる我が家にも、多少の影響が出ております・・・。

先週末、3泊4日でパリのEHESSでの会議に出張してきました。自分のパフォーマンスはなかなか上手くいったようで、後で大先生方からお褒めの言葉をいただきました。
だって私にとって、海外の学会への参加というのは、ルーティーンではなくて、色々な犠牲の上に成り立つ、七夕なみの機会なので、並のパフォーマンスをしに出かける意味は無いのです。

今回は、ほとんどの方がマクロ経済史の話をするなかで、私だけ、超ミクロな地域史研究だって、こんなにグローバルな話に展開できるということを主張しました。グローバルヒストリーという枠組みでなければ話が成立しないような数字だけのデータ、やっぱりそれは歴史ではないのでは。

グローバル、グローバルって、あたかも念仏?ってくらい、どこでも唱えていますが、本当のグローバル化は、幼少の頃から海外で育った帰国子女とかでない限り、たぶん普通の日本人には潜在能力的に実現不可能。江戸時代の「鎖国」の影響、やっぱりあるでしょ。任期付きの安い年俸で、英語がネイティブってだけの外国人教員雇っても意味ないと思うけど、今回のスーパーナントカの予算でほとんどの大学が企画しているのは、そういうことのよう。能力ある人材は、香港大学みたいに、ドカーンと年俸1億とかのところに行ってしまうでしょ。

本気でグローバル展開したいなら、マネージメントも含め、大学運営や授業は英語、年俸で報いられないなら、外国人教員にもテニュアへの道を開く、あるいは日本人教員は基礎研究とマネージメントに徹底して、学生の教育は外国人にやってもらう、くらいの改革が必要では?本当のところ、日本人教員は、外国人に自分たちの食い扶持を持っていかれるのは、避けたいわけで、そのジレンマをなんとかしないと、今回もバラ撒きで終わりかな。
「日本型」の水準を徹底的に高めて、グローバルとはまったく関係なく、世界から一目置かれるブランド化する方が、まだしも楽なのではないかと思うほど、日本社会のグローバル化は無理っぽいと考えております。
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by mihokodesousa1 | 2014-12-03 14:21

南蛮貿易、大航海時代、マカオ、長崎など