モンスーン文書 入荷

少し前のことになりますが、ANTTのモンスーン文書のデジタル画像全点が、史料編纂所に届きました。さらに今年前半のプロジェクトとして、ANTTへ移管されるAHUの文書のデジタル画像も12000点ほど納品される予定です。具体的なモンスーン文書の利用方法検討WGを、夏までには組織したいと考えています。
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by mihokodesousa1 | 2015-05-08 23:42 | 研究余録

同じテーマについて、以前にも書いたことがありますが。

子持ちの女性研究者が、世間から忘れられたくなかったら、学会活動で頻繁に顔を見せるか、さもなくば苦しくても執筆は続ける、の二択だと思います。
もう忘れられても良いから、育児をしっかりやりたい、という方は、どっぷりそれを前面に出すので良いと思います。ただしそんな贅沢は、テニュア付有職者限定で、そうでなくて、研究でいつかは身を立てたい院生、ポスドク、非常勤講師、任期つきポジションでは、そんな悠長なことは言ってられません。
「女性研究者の」といっても普遍化できず、やはりその在り方は、個人の置かれた環境に大きく左右されるのです。
いずれの場合でも必須なのは、イクメンの夫。夫がイクメンでないなら、ほぼ不要です。
次にあれば良いのは実家の助け。これがある女性研究者は結構多いです。精神的にもあるとないの差は大きい。保育園の送迎・夕ご飯まで、自分の両親がやってくれているという話も、ちらほら。それでは、いつ自分の子供と関わるんでしょうか。持っていない者のやっかみですが。
我が家は実家の助けは一切ありません。ですのでピンチのときは、シッターさんを頼みます。でもほとんどのシッターさんは初めて会う他人だから、自宅に帰ると、泣き喚いて憔悴し、お昼ご飯もロクに食べてなかった、ということがあります。そういうのを見ると、非常に罪悪感が膨張します。ですので、我が家は年に数回しかシッターさんを頼みません。夫婦ともに仕事がある週末は、大事な方を優先させ、他方は諦めます。どうしても頼まないといけないときは、家族それぞれ断腸の思いです。

子供がくれる幸せは絶大ですが、子供を抱えての研究生活が幸せと思ったことは一度もありません。歯を食いしばっての修行、にかなり近い感覚です。たぶんこれを乗り越えると、人間として一回り大きくなれると思います。

それほど恵まれた環境ではない中で、自分の精神をまともに保つには、どのようなステータスにいても、育児と仕事のバランスについて自分でルールを決め、基本的にそれにのっとって生活する、です。
私はこの状況になって、マタハラらしきものも経験し、結局自分がどんなに現役のつもりで、業績も人一倍頑張っていても、子持ちであることを理由に戦力外とみなされることがある、というのを理解しました。だから、土日は基本的に外では働きません。平日も時間が限られているので、他人のためのお仕事はしませんし、顔つなぎにも興味がありません。こういうスタンスで引きこもりとか、無愛想とか、集団の利益の向上に寄与していないとか言われても、全然構いません。その結果、PJから外されても、仕方ないと割り切れるようになりました。
もしこのテーマで悩んでおられる方が読んだなら、ひとこと。
研究者は、最終的には、組織やネットワークの力ではなく、自分の全力で残した仕事だけが残る、と信じてます。だから、どうやったら後に残る仕事が出来るか、それを自分の頭で全力で考えてください。結果を出していれば、必ず誰かが見てくれています。
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by mihokodesousa1 | 2015-05-08 23:16 | 日々つれづれ

今年の研究課題

いつかは本格的に取り組みたいと宣言してきた、マカオ事件から江戸幕府禁教令までの検証作業ですが、今秋、某学会で報告することになったのを契機に、エンジンかけようと思っています。

今年の研究テーマは
「17世紀前半東アジア海域におけるスペイン・ポルトガル勢力の紛争と外交―マカオ事件(1608)とアユタヤ事件(1628)の真相をめぐって―」。

どちらの事件も南欧語史料はかなり豊富に残っていますが、マニュスクリプトのため、ほとんど未開拓です。朱印船貿易そのものの研究も、岩生成一氏以来ほとんど「研究」と呼べるべきものはありませんが、南欧語史料からというのは、皆無と言っても良いと思うので、今後しばらく地道に続けていこうと思います。とはいえ、成果の『末次平蔵』は早く出さねばならないので、ちょっと頑張りますが…。最近、町田宗加、高木了可、後藤宗印などの若いころの活動が分かる史料の分析を進めております。彼らは、16世紀中からどっぷりマニラとの交易で活躍していたようです。こういう人物が、秀吉の時代、長崎の町年寄に任命されていくというのは、やはり秀吉の目は相当鋭いと思われます。
岩生成一の成果といえば、南洋日本人町の研究もありますが、こちらのテーマも脇で細々進めております。岩生先生は本当に偉大ですが、南欧語原史料はあまり使われていないので。岩生先生の研究は、残念ながら日本語の読めない海外の研究者には、内容はほとんど知られておりません。ですので、時々、その研究の端っこをちょっと紹介しただけの発表などが、海外の学会で高い評価を得ているのを見ると、かなり…複雑な気分です。その場でそれを指摘したことはありませんが。

いちいち自分の研究課題をブログで公表しなくても、と思われる方もおられると思いますが、最近「バッティング」で気分を害することがあり、あらためてここで、自分のシマを主張しておく次第です。


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by mihokodesousa1 | 2015-05-07 12:29

下記の要領で報告させていただきます。

第54回長崎・キリシタン文化研究会「外海地方出津のキリシタン聖画考」

日 時 平成27年6月6日(土) 14:00~15:30
場 所 長崎歴史文化博物館(長崎市立山1丁目1-1)会場案内新しいウィンドウで開く
1階ホール
講 師 岡 美穂子(東京大学史料編纂所助教)
定 員 140名
受講料 無料
受講申込 申込不要
当日、直接会場へお越しください。

お問い合せ先 長崎純心大学 長崎学研究所
〒852-8558 長崎市三ツ山町235番地
TEL/FAX 095-846-0102(直)

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by mihokodesousa1 | 2015-05-07 11:55

南蛮貿易、大航海時代、マカオ、長崎など