奴隷について

従軍慰安婦を「性奴隷」と表現した研究が「捏造」と糾弾された件に関して、最近裁判所が無知・無能を露呈する判決を言い渡していましたが・・・。
そしてタイムリーにも、アイドルグループの解散騒動に関して、紙面で「奴隷」という言葉が踊ってます。彼らが「奴隷」だという捉え方は、ある意味正しい、と思います。
この際、日本社会は、世界の奴隷の概念と実態の歴史について、しっかりと勉強するべきなのではないでしょうか。
日本語の「奴隷」という言葉に付随するイメージと、世界史研究上の「奴隷」は、まったく異なるものです。
奴隷だって、賃金をもらうのは当然。「無賃金で死ぬまで働け」って言われて、誰がまともに働こうと思うのか。
賃金をもらっているから、奴隷ではない、という理解は、世界史では通用しません。
そんなわけで、この記事で紹介されている本がとっても気になっています。
奴隷はなぜ逃げないのか SMAPの独立騒動から
そもそも日本の年季奉公だって、世界史の基準でいうと「期限付き家事奴隷」の範疇にあてはまるのですから。
書いているときは、この分野専門のフリーライターになろうかと思ったほどの、南蛮菓子エッセイもついに入稿し、今から日本人奴隷の本の仕上げにしばらく粉骨砕身します。約束から2年も過ぎてしまったので、もう出版社は受け取ってくれないかもしれないけど。やるだけやってみよう。
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by mihokodesousa1 | 2016-01-21 22:17 | 日々つれづれ

はるていすの歴史

南蛮菓子長編エッセイもいよいよ佳境に入ってきました。最近、やたらと菓子ネタに走るのは、このエッセイ執筆のこぼれ話です。
「はるていす」として、『南蛮料理書』にもでてくる、長崎名物南蛮菓子のひとつ。江戸時代初頭には、かすてぼうろ(カステラ)よりも、文献に名前が出てくる「ファルテ」というお菓子が起源のようです。
これは、現在、マカオの郷土デザートの一つでもあり、砂糖づけフルーツなどに、東南アジアの丁子、インドのシナモンなどを混ぜて、餡をつくり、餃子状の皮に包んでオーブンで焼いた(揚げるところも)ものとされています。
むかし、東大史料編纂所が翻訳した『イギリス商館長日記』には、「アーモンド入り菓子パン」と訳されています。ちょっとイメージが違うなぁ。
『南蛮料理書』に出てくるレシピも、だいたいマカオの「ファルテ」に似ているかな。材料全然足りてないけど。

現在、九州の南蛮ゆかりの土地の町おこしで、新手の南蛮菓子開発が、ちょっとしたブームのようですが、おかしな開発品を作るよりは(駄洒落)、ぜひどこかでファルテを作っていただきたい、と思っております。
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by mihokodesousa1 | 2016-01-12 23:30

そうめんの歴史

先日、アレトリアという名の麺が、日本人を饗応するイエズス会のマニュアルに登場する話を書きましたが。
これは『日本イエズス会礼法指針』では、「そうめん」と訳されていることに気づきました。
確かに、形状も素材も似ています。わざわざアレトリア製作の技術を輸入しなくても、日本にはすでに似たものがあったということですね。
記述では、「そうめん」は「饅頭」とほぼセットになって出てきます。ということは、「そうめん」は現在と異なり、お菓子のようなものであったのでしょうか。現在は、そうめんといえば、出汁をベースにした「つゆ」でいただくのが普通ですが。
考えてみると、出汁は日本料理の基本といわれますが、いつ頃から、あらゆる日本料理に出汁が使われるようになったのか、インターネットで調べたところ、本格的に普及したのは江戸時代のようです。
ということは、それまでの日本料理の味付けは、味噌・塩・しょうゆだけであったと思われ、あまり美味しいものではなかったのかもしれません。
離乳食をさんざんつくってきましたが、出汁だけでも、うまみ成分のおかげでけっこうおいしく作れました。逆に出汁がないと素材で勝負となるわけで、これをおいしくするのは、なかなか難しい。
室町時代から江戸時代の初頭にかけて、そうめんがどのように食べられていたのか、気になるところです。
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by mihokodesousa1 | 2016-01-09 22:24

南蛮貿易、大航海時代、マカオ、長崎など